私たちが「欲しい」と感じているものの奥にあるのは、
本当はただ——安心したい、という気持ち。
日々感じている感情。
ポジティブも、ネガティブも。
実はそのどちらも、「刺激」を求めている心の現れかもしれません。
ポジティブならわかるけど、
ネガティブまで“欲している”なんて——
えっ、うそ?と思いますよね。
でも、物事には必ず陰と陽があります。
影があるからこそ、光が見える。
その両方があって、世界は成り立っています。
「中庸(ニュートラル)」という言葉がありますが、
その場所は、一見とても退屈で、
味気ないように感じるかもしれません。
けれど、そこには深い静けさがあります。
脳はつねに刺激を求めていて、
現代はまさに「刺激過多」の時代。
だから私たちは、自分の感情に振り回され、
気づけばぐったりと疲弊してしまうのです。
でも、感情にのまれてしまう前に、
まずは——
「いま、どんな体感があるのか」に気づいてみてください。
その感覚を丁寧に味わっていくと、
気づけば、心は静かにおさまっていきます。
もちろん、これまで感情を抑えてきた人ほど、
感じた瞬間に痛みが強く出ることもあるでしょう。
でも、その痛みこそが、
ずっとあなたに見てほしかったSOSのサインです。
「大丈夫だよ」「もう安心していいよ」と、
優しく、あなた自身に伝えてあげてください。
痛みを感じたくなくて、
私たちは思考で物事をコントロールし、行動でごまかそうとします。
行動が「正しい」とされる社会のなかで、
痛みに気づかないふりをしていないか——
ふと立ち止まってみてください。
そして、どうか。
からだの声に、耳を傾けてみてください。